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依頼仮プレ中心徒然置き場。
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  • 2024/05/19

夢見の傍にて

仄かな呻き声をあげ、寝返りをうつ。
眉間に寄った皺、下がった眉。
荒い息遣い。
 
夢を、見ているのだと。
小さな住人たちは、気づいていた。
時折に、彼女に訪れる、夢の夜。
 
寄り添う蒼に、見守る黒。
そんな中を、柔らかな毛並みを震わせて、
白い影が、緩やかな足取りで近付く。
 穏やかな眼差しを、眠る彼女へ向ければ、
そっと、その傍で食む仕草をして見せる。
 
荒い呼吸が徐々に治まり、
暫しの後には、穏やかなそれに変わる。
 
眠りを司る白き星霊は、
鳴き声ひとつ、傍に寄り添った。

穏やかな眠りがあるように、
叶うならば、食むことなく、眠れる夜が続くように。
願いて眠る。


 
そうなるまでは、幾夜でも、私が食んであげましょう
今までがそうであったように
安らかな眠りを、貴女に
 
私に名をくれた貴女へ
日々を共にしてくれる、貴女へ
これが私に出来ること、ですから

たとえこれが一時しのぎでも
今このときに、安らかに眠る夜を与えられるのなら
幾夜でも



―おやすみなさい―



言葉にならぬ思いは夜に溶け
しかし確かに、彼女を包んでいた――




久方ぶりの
気が向いたので…シリーズ
その参。

今回は少しシリアス風味に。
先の夢シリーズに重ねて、夢見の夜の一コマ。

彼女にとって過去の出来事は中々拭えぬもの。
降って湧くように、訪れる夢見には、
白き彼女のささやかな心遣いが施されています。
真の解決とはならずとも、安らかなる眠りを…と。

エーデといた頃には、夢見も頻繁だった故、
彼が使役していたヒュプノスが夢を食んでいた、という過去もあります。
それはまた、別のお話。
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